「ねえねえ、どう、もう一度、海に入りましょうか」「泳ぐんですか」「そんなつまらない心配しないで、ねえ、いいでしょ」「ええ、まあ」「海水パンツ、脱ぎたいって言ってたでしょ」「それは、あの時の気持だから。龍城高校一の才媛が、本当に実行するとは思っていなかったから驚いた。
「ゆかりさん、ひとつ訊いてもいいですか」「なあに」「いつもこんなに大胆なんですか」「うーん、正面きって訊かれると、応えにくいけど……、ふふっ、きっとこの開放的な太陽のせいよ」よく日焼けした、彼女のしなやかな騒が跳ねるように動いた。気にする様子はなかった。
波が胸のあたりに当たる。つられるように俺得修学旅行の伊賀勇太も海の中に入った。
海水パンツは膝のところまで下ろされてしまった。眩しそうにそこを見ていると、夏目ルナの細い腕が伸びてきて、ごく自然に太ももにてのひらがあてられた。
水沢先生に聞いたと思うけど、わたしも、入学した当初は自分の殻に閉じこもっていたんだ、君と同じ五月痛よ。大胆っていう気持はないんだ」と、はっきりとした口調で言い、海に入っていった。
浮き輪滋腕をかけたまま、笑顔で応えていると、白い水着が海中に潜った。先端を半分程包んでいる冷たくなったままの皮に、じわりと熱が伝わった。
山神君にしてあげたいって思うからするだけ。彼女は振り返り、「ほんとはね、太陽のせいじゃないわよ……。
白い輪郭が足下まで来た。「この場所、わかってるわよね」「はい」「だったら、そのうちに戻ってくるわよ、きっとふたりっきりになりたいんじゃないかしら」夏目ルナはそう言うと起きあがり、気持よさそうにのびをした。
波打ち際まで連れて行かれた。咄貯に持参した浮き輪を持った。
きつい締めつけから解放された心地よさと、頼りなさが入り交じる。聞こえるはずがなかった。
半年かかってその殻を破ることができたんだけどね、その時、自分がやりたいことを精一杯すればいいんだっていう気持になったの。今そう言われても……」「ねえ、それ、これからしてみない。
冒険してみましょうよ」夏目ルナの滞れた瞳が強い光を放った。冷やかそうとしているのではないのがわかり、肉樹がわずかに反応をしはじめる。
「だめ、ですよ、だめだって、こんなところで、ゆかりさん」彼女はまだ海中だ。跳ねながら招ザているうちに、いつの間にか、足がつくかつかないかのところまで移動していて、抗うどころではなくなった。
ブラジャーがずり上がり、乳房のすそ野が現れた。俺得修学旅行の伊賀勇太はいきなり手首を握られた。
海水パンツを脱がされている。